それが今日6月13日です。年代は1969年ですけれど。この日にミック・テイラーがローリング・ストーンズへ加入したということが正式に公に発表された日です。
ミック・テイラーはブライアン・ジョーンズの後にストーンズに加入した2代目のギタリスト。リズムも弾けますが、ストーンズでは専らリードギターです。
1969年から1974年までのローリング・ストーンズのアルバムにミック・テイラーのギターは録音されていますが、この人の本領発揮していたところはライブ。特に1972年〜1973年はストーンズライブの絶頂期と呼ばれる年代ですが、これはミック・テイラーの貢献が大きかったと思われます。
昔はブート(海賊盤)でしか聞けなかったのですが、今ではオフィシャルで当時のテイラーのギタープレイが堪能できます。
ストーンズ - ザ・マーキー・クラブ ライヴ・イン 1971+ブラッセルズ・アフェア 1973
この頃はジミー・ペイジやジェフ・ベック、エリック・クラプトン、リッチー・ブラックモアなどギターが達者でソロを多くとる曲がもてはされていた時代なので、ミック・テイラーはそんな時代に合っていたんでしょうね。
ミック・ジャガーは英断を取ったと思います。これがエリック・クラプトンだったらうまくいかなかったでしょうねぇ。クラプトンはゲスト出演くらいでちょうどいいです(笑)。この頃のクラプトンはキース同様ドラッグ中毒者。約束していても現場に来ないのはキース並み(笑)。
ミック・テイラーは自分等より年下で、性格は控えめ。だけどギタープレイは素晴らしい。言うことも聞いてくれそうって感じで選んだんじゃないかなぁなんて思います。
ただ、ミック・テイラーのような音はアンプの音量をある程度大きくしないと出せないので、音はかなりデカかったらしいです。そして弾きまくる(笑)。キースは「チッ、こいつめ!」と思うことがあったらしいですが、自分よりも断然腕がいいので何も言えなかった、なんて嘘だかホントだかわからない話も何かで読んだ記憶があります。でもこの頃のキースのアンプの音量もかなりデカいですけどね(今は逆に小さい・・・)。
当時はHIWATT(ハイワット)というアンプも使用されていました。クリーントーンが綺麗なアンプです。
実際、ミック・ジャガーはキース不在でもミック・テイラーと二人で曲作ってレコーディングしたりしてますしね。スティッキー・フィンガーズに収録されている「Sway」もそのうちの一つ。ミック・ジャガーとしては曲作りの幅と選択が広がったと思います(だって、そのころのキースは超ジャンキーだし、言うこときかないし、スタジオ来ないし、かなりの自由人w)
各メンバーのアイデアもこの頃が一番あふれ出ていた時期だったらしく、後にミック・ジャガーがあのころ(1971年〜1973年)が一番音楽的に充実していた時期だったというコメントを残していますね。
ローリング・ストーンズにもかつて「スーパーギタリスト」的なメンバーがいて、それがミック・テイラーだったわけです。クラプトンやジェフ・ベックのようなギタリストに比べたら地味かもしれませんが負けてないですよ、テイラーも。ちなみにこの頃のキースのエッジの効いたリズムカッティングは絶品です。
最後にこれはカーラ・オルソンとのライブアルバムですが、かなり楽しめます。
Too Hot for Snakes/Ring of Truth
ストーンズナンバーも3曲プレイしていますしね。ミック・テイラーのファーストソロ・アルバムを買ったときに「こういうのじゃない、ストーンズの時のような弾きまくりのテイラーが聴きたいんだ!」って感想を抱いてしまった人におすすめです(笑)。