オーティス・レディングといえばアメリカの有名なソウル・シンガーです。全米No.1に輝いた「ドック・オブ・ベイ」が有名でカラオケにもありますね。
この人のこだわりは「売れる」ということ。自作の曲だろうが、人の曲だろうがとにかく売れる曲は歌う、というのがこの人のコンセプト。わかりやすくていいですね。だけど、非常に大事なことですよね。
ミュージシャンの多くは「売れる」ということよりも自分の「こだわり」のほうに重きを置く場合があります。逆に売れればなんでもいいというアーティストも存在します。どちらがいいと言えば、両方がいいですよね。
自分の「こだわったもの」が売れることが最も理想な形だと思います。しかし、なんだかんだと言っても、まず売れないと食べていけませんから「売る」ということは重要です。
・・・ということで、このオーティス・レディングにある人がこんな話を持ちかけてきました。
ある人:「サティスファクションって曲やらないか?」
オーティス:「ん?何だその曲?誰の?」
ある人:「白人、イギリスのローリング・ストーンズって若者のバンドの曲なんだけど」
オーティス:「かぁ〜!なんでそんな曲をオレ様がやらにゃ行かんのだ!やめやめ、ありえん!」
ある人:「そうか〜。でもこの曲ヒットしているんだけどなぁ・・・」
オーティス:「よしやろう!コードは?」
ってな感じでローリング・ストーンズのサティスファクションをカバーしたらしいです(笑)。しかも予想通りヒットもしました。ここまであからさまだと、むしろ可愛げとかでてきちゃいます。ゲンキンな人だなぁ。
オーティス・レディングのサティスファクションはさすがにブラックな感じでソウルフルです。黒人がカバーするとこういうのかっこいいんだよなぁ。
オーティス・レディングは自家用飛行機が墜落してしまい、残念ながら27歳という若さで亡くなってしまいました(1967年)。現在も多くのリスナー、ミュージシャンに慕われています。アレサ・フランクリンやブラック・クロウズ、ローリング・ストーンズもオーティスの曲をカヴァーしています。